「少人数・通夜なし・いまだ対面なし・価格競争激化…コロナで変わる葬儀

お墓屋さんの豆知識

新型コロナウイルスの感染拡大で、葬儀の様式が変わり始めている。「3密」を避けるために少人数で営んだり、通夜を行わない「一日葬」にしたりと、小規模化や簡素化の傾向が目立つ。

葬儀会社側は、家族葬専用の斎場を増やすなど対応に追われている。

1月に宇都宮市新町にオープンした「家族葬のタクセル新町」は、入り口の扉を開けるとすぐに約120平方メートルの式場が広がる。

平屋住宅のようなコンパクトな構造でロビーもなく、参列者25人以下の家族葬に特化した造りだ。

後藤之江総支配人(54)は「コロナ禍の前から小規模化の流れはあったが、今の状況になるのは10年先だと思っていた」と驚きを隠さない。

 「タクセル」は、50か所以上の葬儀施設を持つ県内最大手「アルファクラブ」(宇都宮市)が、昨年5月に始めた家族葬専門のブランド。

県内では既に8店舗が開場しており、「税抜き8万6000円から」という低い料金設定が売りだ。

コロナ禍前の同社の葬儀は一般葬が7割で、家族葬は3割ほどだったが、この2年で逆転した。

感染拡大を懸念し、大規模な葬儀を避ける顧客心理が働いているとみられ、同社は3年以内に県内で30店舗のタクセルをオープンさせる予定だ。

 近年は宗教意識の希薄化や近所づきあいの減少により、一日葬や、火葬だけの葬儀も増えつつある。

これが小規模化と重なり、葬儀の単価を押し下げており、県内の葬儀社21社で組織する県葬祭事業協同組合の味村勝弘理事長(56)は「料理や返礼品、花などが必要なくなり、価格競争が激しくなってくる」と懸念する。

 業者も他社との差別化に取り組みだしている。宇都宮市の冠婚葬祭互助事業会社「北関東互助センター」は3月、家族葬専用会場「とわノイエ越戸」(同市越戸)の開場に合わせて無料会員制度を始めた。

会員になると本人のほか、配偶者や祖父母、兄弟姉妹など2親等以内の葬儀が5万円割り引かれる特典がある。

 多くの葬儀社では事前に一定額の掛け金を積み立てると、2親等などの葬儀の際に割引を受けられる「互助会」制度が一般的だが、会費を無料にすることで他社からの乗り換えを狙う。

同社によると、3月末時点で154人が登録し、顧客の評判も上々という。

  感染者遺体との別れ「場提供したいが…」 斎場やむなく慎重姿勢

県内では、新型コロナウイルスで亡くなった場合、遺族と対面できずに故人が火葬されるケースが大半になっている。

 2020年3月にコメディアンの志村けんさんが新型コロナで亡くなった時に、感染リスクから遺族が対面できず話題となった。国が同年作成した指針では、遺体を納体袋に入れるなどの対応をとった上で、透明な袋越しなどで別れを行うよう推奨している。

 しかし、県葬祭事業協同組合によると、県内の多くの葬儀業者が依然、対面に慎重で、遺族が対面できないまま遺体を火葬することがほとんどという。同組合の味村勝弘理事長は「遺族の喪失感を和らげるためにも別れの場を提供したいが、慎重にならざるを得ない」と複雑な胸の内を語っている。

           

まとめ

もともと持っている葬式仏教体質のせいもあり、コロナがそうした体質をさらに明らかにしたともいえます。 お寺の破産が増えたら、お墓も大きな影響を受けそうです。それだけでなく、僧侶の失業や地域の衰退など、社会全体で見ても困ったことになる可能性があります。]]>

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