核家族化の進展により、ひとり暮らしの高齢者が増加しています。
内閣府の令和4年版高齢社会白書によると、65歳以上の男女それぞれの人口に占めるひとり暮らしの割合は、昭和55年と令和2年を比べると、どちらも大幅に上昇。男性は4.3%から15.0%、女性は11.2%から22.1%となっています。
その際、必要になってくるサービスが身元保証サービスです。
身元保証サービスを利用したいが、「どんなサービスがあるかわからない」「会社が信頼できるかどうか不安」など、二の足を踏んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこで、本記事では、「身元保証サービスとは何か?」さらに「メリット・デメリット」「サービス提供会社の選び方」などを紹介します。
ぜひ最後まで読んで、身元保証サービスを選ぶ際の参考にしてください。
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身元保証サービスとは?
身元保証サービスとは、本人の身元を保証するサービスです。
就職などの際に、企業から身元保証人を求められる場合があります。もし、採用した人間がお金を使い込み、会社に莫大な損害を負わせたときにその債務を肩代わりするものです。
通常は、同居家族や親族が身元保証人になりますが、身寄りがない場合、そのかわりに企業や団体が身元を保証します。
身元保証が必要となる場合としては、就職・転職の場合や賃貸物件を借りる場合などです。
それ以外に最近身元保証サービスとして増加しているのが、「高齢者の入院・入居時の身元保証」です。
日本総研が2020年6月に発表した研究結果では、「2040 年には、家族などの身内から身元保証人を立てることの難しい高齢者が1,000万人を超える」と予想されています。
そのため、今後は高齢者による第三者の身元保証人ニーズはますます高まり、提供する企業団体も増加していく可能性が高いです。
そのため、本記事では、今後重要性が増す「高齢者の身元保証サービス」を解説します。
高齢者の方で「身元保証サービスが必要になるケース」は以下4つの場面が考えられます。
1:日常生活の支援
身元保証サービスの1点目は、高齢者の日常生活を支えるサービスです。
特に介護が必要ではない場合でも高齢になると、些細なことから不便や不安を感じるようになってきます。
日常的な不便を解消してくれるのが日常支援です。
例えば、買い物や墓参り、あるいは医療機関を受診する時の付き添いなどを行います。
また、介護認定などの複雑な行政手続きは、高齢になると理解をするのでさえ苦労します。
これら複雑な手続きの代行も、身元保証サービスの中の1つです。
また、定期訪問などによる安否確認を行うサービスを提供する会社もあります。
2:入院・入居時の身元保証・身元引受
けがや病気で入院したり、介護施設へ入居する時には身元保証人が必要です。
高齢者の中には身近に身元保証人になってくれる人がいない場合、身元保証サービス会社が身元保証人の代行として対応してくれます。
また、入退院の手続きを本人に代わって行ったり、手術の立会いを行うサービスもあります。
3:緊急時の対応
心臓に持病があったり、重い病気を抱えている高齢者の中には、自宅で急に倒れたりしないかと不安に感じている人もいるでしょう。
身元保証会社の中には、緊急時に連絡があれば、24時間365日駆けつけるサービスを提供しているところもあります。
健康に不安を抱える高齢者の方にとっては安心できるサービスです。
4:亡くなる前後の手続き
終末期の治療や延命治療について、本人が意思を表明することが困難な場合、事前に確認した本人の意思に基づいて医療を行うよう医療機関と調整します。
また、葬儀・埋葬の実施、死後の行政手続きや電気・水道などの各種サービスの解約、さらには遺品整理や相続執行までを行っている身元保証会社もあります。
亡くなる前後のサービスを一覧にすると以下になります。
- 日常生活の支援
- 付き添い
- 定期訪問による安否確認
- 財産管理
- 入院・入居時の身元保証・身元引受
- 入院時・入居時の身元保証
- 退院時・退居時の身元引受
- 入退院時(入退居時)の手続き代行
- 手術の立ち会い
- 緊急時の対応
- 緊急時駆けつけサービス
- 関連各所への連絡
- 亡くなる前後の手続き
- 延命治療の実施などのサポート
- 葬儀の手配
- 埋葬の手配
- 行政手続き
- 各種サービスの解約
- 遺品の整理
- 相続の手続き
すべてのサービスをパッケージにして提供している身元保証サービスを行う会社もあれば、一部のサービスのみを提供している会社もあります。
身元保証サービスのメリットについて
身元保証サービスには主に以下の3つのメリットがあります。
- 身元保証の継続性が担保される
- 人間関係に気を使わなくて済む
- 身元保証の付帯サービスを利用できる
1.身元保証の継続性が担保される
個人へ身元保証人をお願いしている場合、万が一の病気や、亡くなった際に改めて別の方を探さなければなりません。
一方、身元保証サービスを行う会社に依頼している場合、上記の心配は要りません。
個人の方へお願いするよりも安心かつ継続的に身元保証サービスを受けることができます。
2.人間関係に気を使わなくて済む
身元保証を個人に依頼した場合、依頼する側は相手への気遣いから心労を感じたり、一方で依頼された側も、責任の重さを負担に感じるケースもあります。
結果として人間関係が悪化し疎遠になったり、身元保証人としての役割が解消となる危険性もあります。
そんな中、身元保証サービス会社への依頼は、報酬を支払うご契約サービスのため、関係性の悪化を考えずに安心してサービスを利用できます。
3.身元保証の付帯サービスを利用できる
身元保証サービス提供会社によっては、いわゆる「身元保証人」の代行だけではなく、関連する様々なサービスを提供しています。
前述のように、日常生活のサポートや緊急時の対応、亡くなった後の各種手続きなど多種多様です。
単に身元保証だけを行うのではなく、これらのサービスを組み合わせて利用することで、安心した老後の生活を送ることができるでしょう。
身元保証サービスのデメリットについて
身元保証サービスはメリットばかりではありません。以下のようなデメリットもあります。両者をよく理解したうえで身元保証サービスの利用を検討しましょう。
- サービス会社が倒産する可能性がある
- ある程度の金額が必要• 悪質な会社も存在する
- 悪質な会社も存在する
サービス会社が倒産する可能性がある
サービスを実施している企業が倒産した場合、身元保証契約のサービスが受けられなくなる可能性があります。預けていたお金が戻ってこなかったり、戻ってきたとしてもごく一部になるかもしれません。
ある程度の金額が必要
親族や知人に身元保証人を頼んだ場合は、お金は必要ないでしょう。しかし、企業に身元保証の代行を依頼した場合は、当然のことながら料金を支払わなければなりません。
契約初期に一括で納入する場合や月額で費用を収めるタイプなど、支払方法は会社によって様々です。
悪質な会社も存在する
高齢者向けの身元保証サービスは、行政による規制が不十分な分野です。中には悪質な会社も存在します。当初の説明内容と実際の契約が違っていたり、後から高額な代金を請求するケースがあります。
おすすめ身元保証代行サービス会社の選び方
ここでは、身元保証サービス会社の選び方を紹介します。
身元保証代行サービスを検討する時は、まず自身が何に困っていて、どんなサービスを必要としているのかを明確にしましょう。
身元保証サービス会社を選ぶときは、以下のポイントに気をつけて選んでください。
1:「何に困っているのか」を明確化にする
身元保証サービスに関しては、多くの会社が様々なサービスを展開しています。そのため、利用者自身が、「サービスを利用する必要性」を考えなければなりません。
「必要なサービスが何か・余分なサービスはないか」といった「サービス内容をしっかりと説明してくれること」や「最も適したプランを提案してくれる」身元保証代行サービス会社を選定することが重要です。
2:身元保証サービス会社を選定する際のチェックポイント
身元保証サービス会社が数多くある中で、どの会社が最も適正であるかを比較検討する際には、以下のポイントをチェックしてください。
信頼できる企業団体か?
契約を結ぶ企業が倒産した際に、預けた資産が不正に使用されてしまっては大変です。
「いつ設立されたのか?」「どの位の実績があるのか?」「事業の規模」、またインターネット上での評判なども参考にしながら信頼できるかチェックしましょう。
サービス内容は必要十分か
いざ契約をしたけれども、「本当に必要なサービスを受けることができなかった」あるいは「必要でないサービスが多く含まれていた」ということがないように、事前によく検討する必要があります。
そのため、「サービス内容の疑問点をしっかりと回答してくれる」「サービス内容を分かりやすく説明してくれて、納得できるプランを案内してくれる会社を探すことが重要です。
費用は適切か
身元保証サービス会社の初期費用は高額になるケースが多いです。
また、年会費や月額料金が掛かる場合、余裕を持った支払いができるのか、また、他社と比べて金額が妥当であるかを検討しましょう。
他社と料金比較をするためには、ご自身で複数のサービス会社へお問い合わせして確認するか、1つのサービス会社から他サービス会社の見積もりをもらっておくことも重要です。
身元保証サービスを理解するために、自身で調べて複数のサービス会社へお問い合わせすることをおすすめします。
契約内容の解約・変更は可能か
契約中に何らかの事情で契約の解除や受けたいサービスの変更が必要になるかもしれません。そのため、解約や契約変更の可否について、契約される前に明確化することが重要です。
契約変更可能な場合、「別途料金が発生するのか」また、解約が可能な場合「預託金の扱いはどうなるのか」さまざまなケースを想定して前もってよく会社に相談しておくことが重要です。
解約や契約方法について詳しく解説してくれる身元保証代行サービス会社は、信頼できるということになります。
3:担当者は信頼できるか
身元保証代行サービスを提供する企業や団体がしっかりしていても、最後は直接の窓口となる担当の方が信頼できるかが非常に重要となってきます。
担当者が「必要な知識やスキルを備えているのか」「親身になって相談してくれるのか」を見極めましょう。
身寄りのない高齢者の方にとっては、困ったときに自分の立場になって相談に乗ってくれる人の存在は非常に重要です。
そのため、担当者との相性もあります。担当者と信頼関係を築くことができれば、安心して快適な老後生活を送ることができるでしょう。
担当者の方の良し悪しを判断するためには、直接お話ししないと分からないケースが多いです。
そのため、担当者の信頼度を確認するためには、「身元保証代行サービス会社の選び方」の中でご説明した「1:何に困っているのか」「2:身元保証サービス会社を選定する際のチェックポイント」について、必要な内容を丁寧かつ分かりやすくお話ししてくれる方は、非常に信頼できる担当者であると言えます。
身元保証代行サービスなら一般社団法人 終活協議会へ
ここまで、身元保証代行サービスのメリット・デメリットや身元保証代行サービス会社の選び方を説明しました。
多くの会社では、年会費が必要であったり、月額で料金を支払う料金体系になっていたりするケースが多くみられます。
ですが、当社の「心託サービス」は基本料金以外は必要なく、「年会費0円、月額費用0円」で安心してご利用いただけます。費用面が明確化して分かりやすい点は非常に信頼性が高いかと思います。
また、当社では、財産の開示は求めておりません。サービス会社によっては、利用者の財産の開示を契約の条件としているところがあります。
悪質な会社の場合は、利用者の資産状況を把握して必要もないサービスを言葉巧みに押し付けてくることも考えられるため、サービス会社選びは慎重に進めましょう。
さらに、当社では、専門スタッフが身元保証に関する疑問や悩みにお答えしています。365日対応していますので、是非お気軽にお電話してください。
全国各地で無料説明会も開催しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
いざという時になって身元保証について困らないように、身体的にも健康で元気なうちに身元保証の準備をしていきましょう。
監修
菊田あや子終活協議会理事下関市出身、日本大学芸術学部放送学科卒業。
在学中にラジオでプロデビューしワイドショーリポーターで全国を飛び回る。90年代のグルメブーム以降、「日本一食べている女性リポーター」となりグルメ・温泉・旅番組で、持ち前の明るいキャラクターで活躍。
近年は「食育」「介護」等の内容で全国に講演活動中。
2020年最愛の母を94歳で看取り、一般社団法人終活協議会と出会い理事に就任。
還暦のおひとり様であり終活の必要性を広く発信中。