ケアマネの有効求人倍率、4倍超に 有識者から人材不足の更なる深刻化を懸念する声

コラム

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全国社会福祉協議会が運営する「中央福祉人材センター」の調査結果によると、
介護支援専門員の有効求人倍率は昨年12月の時点で4.04倍と4倍を超えている。【Joint編集部】

厚生労働省が5月30日に公表した全産業の有効求人倍率は1.32倍。
単純比較はできないがケアマネジャーは非常に高い水準となっている。

1人の求職者に対して4人分の求人がある状況を示す。
介護事業者にとって人材確保がとても難しいことを裏付けるものだ。
有効求人倍率は今年に入って低下傾向がみられるものの、
直近データの今年3月も前年同期比ではかなり高くなっている。

グラフ 介護支援専門員の有効求人倍率の推移

介護保険制度の要のケアマネをめぐっては、人手不足が以前より
更に深刻になってきたと警鐘を鳴らす現場の関係者が多い。
先月24日に開催された国の審議会でも、何らかの対策を講じるよう求める声が複数の委員からあがっていた。


淑徳大学・総合福祉学部の結城康博教授は、
「ケアマネ不足の進み具合は地域によって異なるが、特に地方で厳しいところが多い。
介護保険スタート時に資格を取った人が高齢化で引退していく一方で、
新たに参入してくる人は少ない状況が続いている。
既にホームヘルパー不足に次ぐ大きな問題となっており、今後ますます深刻化していく懸念が強い」と指摘。

「利用者や行政から求められることが多い割に給与はさほど高くないため、以前より目指す人が減ってしまった。
国は現場で経験を積んだ介護職員やヘルパーにチャレンジを認めるなど、ケアマネ試験の受験資格を
緩和すべきだ。あわせて、ケアマネの処遇改善や負担軽減にももっと力を入れないといけない」と述べた。

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